研究概要

当研究室では、主として3つの研究テーマに取り組んでいます。まず、芳香族アミドの立体化学を利用した新構造(高)分子の合成です。こちらのテーマでは、導電性や発光性といった機能発現をゴールに見据えて研究を進めています。電子光物性を正確に理解し、一層の性能向上や新機能の開拓を目指すため、他機関の研究者とも積極的に連携しています。次に、ビニルモノマーの精密重合を可能にする有機触媒の開発です。2017年ごろに立ち上げた研究であり、室温付近や水存在下でもリビングカチオン重合が進行するなどの特徴があります。触媒構造と重合機構の相関を明らかにし、教科書に新しい1ページを加えることを願って研究を進めています。最後に、ヘテロ芳香環の一つであるイミダゾールを基本骨格とした発光材料の合成です。イミダゾールがプロトン受容および供与いずれの性質も示すことに着眼し、光励起状態で効率的にプロトン移動することで長波長発光することができます。学生と試行錯誤して研究を進める過程で、多くの興味深い成果が生まれてきました。この姿勢を継続して、高分子合成化学と機能材料科学の発展に貢献していきます。

お知らせ

Copyright © Takagi Research Group
トップへ戻るボタン